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記録はこちら 常任委員会記録(平成28年) | 函館市

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(1)

午前10時04分開議

委員長(工藤 恵美)

・ 開会宣告

・ 議題の確認

1 調査事件

(1) 市立学校におけるアスベスト使用の対応について

委員長(工藤 恵美)

・ 議題宣告

・ 本件については、教育委員会から10月27日付けで資料が配付され、その内容について、複数の委員 から、委員協議会を開催し、理事者に説明を求めたいとの声があった。各委員に御相談の上、本日開 催することとしたものである。

・ それでは、資料について説明を受けたいと思う。理事者の出席を求める。

(教育委員会生涯学習部・学校教育部 入室)

委員長(工藤 恵美)

・ 資料について説明をお願いする。

○教育委員会生涯学習部長(小林 良一)

・ 資料説明:市立学校におけるアスベスト使用の対応について

(平成28年10月27日付 教育委員会生涯学習部調製) 空気中のアスベスト濃度測定結果などについて

(平成28年11月7日付 教育委員会生涯学習部調製)

委員長(工藤 恵美)

・ 各委員から何か発言あるか。

斉藤 明男委員

・ 今、先に配付された資料の説明があったが、その後、報道等で報道されている。昨日も父兄の説明 会も開かれているが、事案が発生したというのはもう戻ることができないので、その後の対応自体が、 何かしら言われてやるというような対応の仕方、果たしてこれでいいのかという感じを受けている。 一番心配されるのは、児童の健康への影響だと思われるが、教育委員会としてはどのように考えてい るのか。

○教育委員会生涯学習部長(小林 良一)

・ 中央小学校の暖房用ボイラーの対応としては、今回、事態の判明後、暖房ボイラーの張り出し口、 煙突上部、ボイラーとの接合部などを鉄板でふさぐということで飛散防止措置を講じさせていただい た。また、屋内と屋外あわせて6カ所について空気中のアスベスト濃度の測定をさせていただいた。 3.2から0.3ということで、大気汚染防止法による敷地境界基準である1リットル当たり10本は下回っ たところである。アスベストの健康被害の影響についてはWHOの環境保健クライテリアにおいて、 都市における大気中の石綿濃度は一般に1本以上(後刻「1本以下」に訂正)10本毎リットルという ことであり、それを上回る場合もあるということだが、一般環境においては、一般住民への石綿の曝

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露による中皮腫及び発がんのリスクは検出できないほど低い、すなわち実質的には石綿のリスクはな いということであり、私どもとしては健康被害への影響はないものと考えている。

斉藤 明男委員

・ 10月28日に調査をしているということは、27日に一応ボイラーは稼働停止したと。ということは停 止後のデータということになる。当然、ボイラーを停止するということになると、自然排気している のか強制排気しているのかわからないが、稼働時と全然とれ方が変わってくると思う。当然、稼働時 においては、煙突から十分煙が出て、表に出てしまうという状況になると思うが、その場合、今朝の 報道では、なかなか想定できないと。今はとまっているので稼働時のアスベストの飛散状況はなかな か把握できない状況だと報道されているが、推定値というのは専門家に依頼すれば出る可能性もある と。そういう場合、今朝の報道のとおり、要するに専門家に依頼して、推定値を把握するというよう な考えに間違いないか。

○教育委員会生涯学習部長(小林 良一)

・ アスベストの濃度測定については、今回、飛散防止措置を優先するために、煙突上部など3カ所で まず飛散防止措置を実施した。その結果としてボイラーが稼働していない状況で、測定調査を実施を させていただいた。稼働時のアスベストの濃度を推定することはなかなか難しいと考えてはいるけれ ども、今後専門機関に御意見もお伺いしながら、検討してまいりたいと考えている。

それともう1点、先ほどお答えをした中で、WHOの環境保健クライテリア、都市における大気中 の石綿濃度は一般に1本以上10本毎リットルと申し上げたが、1本以下から10本毎リットルであるの で訂正をお願いする。

斉藤 明男委員

・ 推定値がどのような形で出るか。当然、停止状況よりも若干ふえる可能性は一般的に考えられる。 そうすると、それによって今後の児童の健康被害に対する追跡調査というのも必要になろうかと思う。 発症までに15年くらいかかるということも言われているが、その中で教育委員会として、大丈夫だ、 健康被害はないと言い切ったとしても、万が一、そういう状況が発生した場合に備えるために、ある 一定の追跡調査、児童の健康被害に対する追跡調査が必要になる可能性もある。健康被害はないと言 っても、実際に出た場合、その対応は非常に不透明になる可能性もあるので、事前に保護者に対する 理解度を深めるためにも、一定の追跡調査を必要とするのではないのかと思われるが、どうお考えか。

○教育委員会生涯学習部長(小林 良一)

・ 子供たちへの健康の影響であるが、今回、先ほど答弁したように、現在のアスベスト濃度について は、大気汚染防止法による敷地境界基準である1リットル当たり10本を下回っていること、WHOの 環境保健クライテリアの見解を踏まえて、健康被害への影響はないものと考えているが、稼働時のア スベストの濃度については実際確認をすることができない。また、健康上のことであるので、健康被 害を 100% 否定 する という ことは できな いも のと 考えて いる。 一般的 にアス ベス トに 起因し た疾病 が 発生するには、15年以上の時間がかかるということであり、現時点ではなかなか健康調査は難しいも のと考えているが、今後また、測定の調査結果や、専門機関への意見も伺っていくので、そうした中 でまた判断してまいりたいと考えている。

斉藤 明男委員

(3)

・ 昨年の11月に剥離というような状況が目視で確認されているということであり、実際に冬期間であ るから11月から4月くらいまでボイラーを回すのか。10月から少ないけれどボイラーが回っている可 能性もある。結構な長い期間である。剥離されたものは稼働時であれば当然、自然排気であろうと強 制排気であろうと表に出る可能性は十分ある。その辺のところを、今また動かして測定するというこ とになると、これまた大変なことである。なので、推定値、ボイラーの構造なり、そういうもの、ま た剥離された全体量などを把握しながら、推定値を出すということは専門家であればある程度可能な 気もするが、その中で万が一基準を超えた場合、当然、児童に対する健康被害も予想される。恐らく 父兄の方々も健康被害はないと言っても、そこはなかなか納得しがたいところだと思う。15年後にそ れをやるかというとこれは大変難しい問題だが、ある程度何年かおきにそういう、違いが出てこなけ ればいいのだが、出た場合に最悪事前にそういうことを把握するという意味でも、ある程度、その児 童、小学校6年生は当然中学校に行ってしまっている。それを追跡するというのもなかなか大変な状 況だと思うが、それをクリアしなければ、保護者は納得しないと思う。なのでもう少し前向きにそう いうものを検討していかないと、なかなか大変かなと思うのだが、どうか。

○教育委員会生涯学習部長(小林 良一)

・ 稼働時にどういう状態であったかは専門機関にお伺いをしながら、できるだけ調査をしてまいりた いと考えている。また、そこで出た結果をもとに医療機関等と、例えばその数字を上回ることがあれ ば、また改めて検討もさせていただきたいと思う。

斉藤 明男委員

・ 数字の結果を見ながら、またその都度協議をしていくと、こういう解釈でよろしいか。

・ 教育委員会全体が情報を共有をできなかったと言われているが、どこに問題があったのか、組織的 なものなのかどうなのか、ある程度その考え方とか、今後どういうふうにそれを対応していくか、そ の辺をお伺いしたい。

教育長(山本 真也)

・ 調査開始は昨年11月であったが、その中身がアスベストであることが判明したのが今年の1月、そ の時点において少なくても教育委員会において、情報が共有され、速やかな飛散防止措置をとるとい うのが必要であったわけだが、それが担当課の判断で報告あるいは相談がなかったということについ ては、単に担当課だけの問題ではなくて、教育委員会全体の問題だというふうに認識をしている。や はり仕事の進め方、連絡や報告のあり方そのものが組織全体に緩んでいる部分があるのではないかと いうことである。今後においては改めて管理職を含む職員一人一人に対して報告の徹底を図るという ことと同時に、組織としての仕事の進め方について徹底を図ってまいりたいと考えている。

斉藤 明男委員

・ 報告の徹底、それはそれで当然やらなければならない部分の問題だが、全般的に教育委員会は以前 からこういう問題が指摘されているようである。その中で具体的に、教育委員会全体の組織のシステ ムをどういうふうにつくっていくのか。

教育長(山本 真也)

・ システムというか仕事の進め方そのものが他の行政全体と教育委員会が大きく異なることはないと は思っている。ただ、連絡や報告のありようや仕事に対する取り組み方そのものに甘さがあると実感

(4)

をしているところであって、それは意識の問題が強いと思うが、まずは職員の指導に努めてまいりた いと思うし、仕事の基本、連絡、報告もそうだが、そういったことも含めて改めて組織の中で確認し ていきたいと思っている。

斉藤 明男委員

・ 今後、このような事案が発生しないように組織の見直しなりを徹底していただければと思う。

・ 他の市でもこのような問題が発生している。調理場が稼働できなくて給食を代替品でやっている市 もある。テレビで2回ほど見たが、教育長が直にカメラの前で謝罪をしているという状況も拝見して いた。2回くらい父兄に対する説明会を見て、写真なんかも写っていたが、教育長はその時に出てい ないような写真だが、何か公務があったのか。

教育長(山本 真也)

・ 2回にわたり保護者説明会を開催させていただいたが、その対応については私も他の用務もあった し、十分対応方針については打合せをしながら、両部長に対応に当たっていただいたということであ る。

斉藤 明男委員

・ 教育長がある程度、直に出て、父兄の皆さんに、ある程度謝罪というか、そういう方法をとられれ ば、 あ る程 度受 けとめ 方も 変わっ てくる。「 何だ 、教育 長、任 せきり か」と いう 見方 をされ る可能 性 もある。きょうはこの委員協議会の中で教育長なり部長が謝罪というような形で出たが、やはり学校 なり父兄なりそういう方の前に出て、ある一定の今後の方針だとか、事案は事案として、起きたこと に対する謝罪が必要ではないかと思うのだが、今後、このような父兄の説明会があった場合には、教 育長は出席されるか。

教育長(山本 真也)

・ できる限り対応させていただきたいと思うが、他の用務の関係と説明会の趣旨、中身をもって判断 をしてまいりたいと考えている。

斉藤 明男委員

・ 他の用務と言うが、教育委員会で最重要課題として今出てきたわけである。こういう問題が出た場 合においてどこにウエイトを置いて仕事をするか皆さん見ている。他の用務と言ったって、それは逆 に言えば部長なり課長にお願いして、ここはやはり、これをクリアしなければなかなか皆さんの理解 を得られない状況であれば当然、教育長が出て行くべきだと思うのだが、再度お願いする。

教育長(山本 真也)

・ もちろん、他の用務との関係においても、その比重というか、私の立場で直接皆さんに御説明をす る場合とか、そういったものは必ず出席をするようにしたいと思っている。

斉藤 明男委員

・ 中央小学校以外の煙突用の断熱材の使用状況、調理場であるとか、そういう施設というのはどの程 度の使用状況になっているか。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ 中央小学校以外のアスベストが含まれている煙突用断熱材の使用状況については、小学校が7施設、 中学校が11施設、社会教育施設等が6施設、計24施設である。なお、小学校、中学校のうち8施設に

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はアスベストが含まれて煙突用断熱材を使用している調理場があるが、調理場も含めいずれの施設に おいても現時点では劣化や損傷は確認されていない。

斉藤 明男委員

・ 全体で24施設あるということだが、中央小学校の経過年数は大体どれくらいなのか。また、アスベ ストが剥離されるような状況というのは、経年劣化による場合もあるだろうし、特殊な場合もあるだ ろうと思うが、標準的には大体どれくらいで表面剥離が起きるのか。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ 校舎については昭和47年、機械室が昭和48年である。

委員長(工藤 恵美)

・ 経年劣化の状況。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ 煙突の耐用年数というのは、明確にはわからないという状況である。

斉藤 明男委員

・ 断熱材の耐用年数はわからないということだが、当然本体自体はコンクリート製だと思う。コンク リートの劣化というのは何年か。コンクリートが壊れる、劣化してしまうと、当然断熱材もそこで剥 離を起こすという状況になると思うのだが、その辺の考え方はどうなのか。当然、それに伴って、断 熱材のほうも剥離するという状況になると思うのだが、通常、コンクリート製の煙突の耐用年数は大 体どれくらいか。地震なり、そういうもので衝撃を受けた場合、当然、構造的には煙突がまっすぐ伸 びているので、衝撃を受けやすい構造である。その辺のところを加味した場合、概ねどのくらいの耐 用年数なのか。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ コンクリート自体の耐用年数は50年となっている。当然、どういう環境下にあるかによって、コン クリートの耐用年数は変わってくる。煙突については、コンクリートを打って、その中に断熱してい るという状況なので、それでなおかつ熱も加わっているとなると、なかなか難しい部分がある。

斉藤 明男委員

・ コンクリートは50年。RC構造か。そうすると昭和48年につくっているので、もう四十数年くらい、 そろそろ耐用年数が来た状況の中でこういう自体が発生していると感じられる。これらの今後の対策 だが、結構な施設がある。現在では劣化なり損傷が確認がされていないが、残りの施設がどれくらい の経過年数になっているかちょっとわからないが、大体40年以上たっている煙突があったとした場合、 いつ今みたいな事態が発生するか予想がつかない。そういう場合、現在ある断熱材を使っている煙突 を早目に改修する必要が出てくると思う。今は大丈夫だからしばらくは大丈夫だろうという保障はな いわけである。なのでその辺のところを教育委員会として今後の対策として、こういうことは将来あ ってはならないことだから、当然、断熱材を使わない煙突をつくるとか、現在の煙突をある程度、処 分というか取り壊しをするとか、そういうような方法でないと、またこういうような問題が出てくる 可能性もある。これは早目にやらないと大変な問題であるが、従来の経過年数とあわせて残った施設 をどのように今後進めていくかを伺いたい。

○教育委員会生涯学習部長(小林 良一)

(6)

・ 中央小学校以外でアスベストが含まれている煙突用断熱材が24施設で使用されているということで あり、現時点では劣化、損傷は確認されていないが、今後、劣化、損傷の可能性はあるので、囲い込 み、封じ込め、あるいは除去について検討してまいりたい。特に、給食ボイラーの煙突については、 仮に剥離が確認されると給食停止ということで大きな影響が出てくるので、囲い込み等の対策につい て早急に検討してまいりたい。

斉藤 明男委員

・ 検討してまいりますというのは、具体的にどういうふうに今後スケジュールを組んで、それを解消 していくかというのは、今後これから、今ここで言えといってもなかなか酷な話なので、ただ、この 24施設を今後定期的に剥離があるかどうか常時監視していかなければならない問題かと思うが、その 辺はどのように考えているか。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ 函館の場合は耐用年数が結構たっているものがあるので、煙突の部分については定期的に点検をし てまいりたいと考えている。

昌之委員

・ 今、あらかた斉藤委員から質問されたのでできるだけ重複は避けたいと思うが、まず始めに、中央 小学校におけるアスベストの問題がこのように大きくなっていった根本的な原因はどこにあるのか。

○教育委員会生涯学習部長(小林 良一)

・ 今回、石綿の予防規則の改正が平成26年9月にあったわけだが、そうした中で石綿を含有する、張 りつけられた保温材だとか耐火被覆材だとか断熱材だとかが、今回、規制の対象となった。国からも 平成26年7月に調査があり、教育委員会としても調査を開始したところである。こうした中で今回、 中央小学校の件については、平成27年11月30日に煙突用断熱材の劣化を目視で確認をして、12月25日 に剥離片がアスベストを含有しているかどうかということを試験機関に依頼をして、1月20日の時点 で含有していると確認をしたところである。こうした中で今回の対応については担当課のほうで課長 以下で協議をして、対応策を検討したところであるが、その期間は暖房期間中だったので、夏休み以 降の期間中で工事を実施するということで判断がなされたところである。本来であれば当然1月にア スベスト含有が判明次第、学校にもお知らせをして、ボイラーの使用も取りやめながら、飛散防止措 置も講じなければいけない、また、その対策工事も実施をしなければいけないということであったが、 アスベストに対する危険性の認識に甘さがあったということで、今回、10月27日時点で判明して、す ぐに取り組みをさせていただいたけれども、こうして大きな期間が空いてしまったということが今回 このように皆様に御心配をおかけした最大の要因であると考えている。

昌之委員

・ アスベストに対する危険性の認識に甘さがあったと。昨年11月に剥離が確認され、今年1月にその 中にアスベストが含有されていると。この時点でのアスベストに対する危険性はこれまでも相当いろ んなところからいろんな問題が発生していたので、それなりの認識はあったかと思うが、その時点で 教育委員会としてはアスベストに対する危険性の認識はどの程度把握していたのか。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ アスベストの危険性については、直接携わってはいないが、以前にも市立学校や他の公共施設で対

(7)

応した経過も承知しており、健康被害が発生する可能性については十分認識してきたところである。 基本的にはアスベストの危険性はわかっていたのだが、今、煙突の断熱材に関しては、まず、屋外に あること、直接的に煙突から内部にアスベストが入る可能性が少ないということもあり、私自身とす れば煙突用断熱材の危険性の認識が少し甘かったと思っている。ただし、以前問題になっている吹き 付けアスベストとは大きく異なるというふうに私は認識していたので、断熱材については認識が甘か ったと思っている。

昌之委員

・ 認識がその時点でも甘かったと話があった。それが一つの原因となって、今年1月にアスベストが 含有されていたことが確認されたにもかかわらずボイラーを使用し続けたということにつながったと いう認識でよいか。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ そのとおりである。

昌之委員

・ 改めてその上でお伺いするが、1月の時点でアスベストが含有されていると、危険性に対する甘さ が若干あったのかもしれないが、その時点でなぜ中央小学校側にそのような状況であるということを 伝えなかったのか。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ 実際に私どもで工事を行う時に学校には伝えようとは思っていた。その辺で認識の甘さもあったと 思う。

昌之委員

・ 伝える意思はあったということか。それとも何らかの対応をした後に。その辺もう一度伺う。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ 当然、工事を行う時には学校に伝えるということで私は考えていた。

昌之委員

・ そうすると、ボイラーを冬期間使用し続けるわけだから、その間は伝えることは避けて、ボイラー の使用停止後、要は改修工事をするとか、そういうふうな時に伝えようという認識でいたということ でよいか。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ 今おっしゃるとおりで、その時に伝えようとは思っていた。

昌之委員

・ 確認するが、今年の1月、アスベストが含有されていると確認されたと。それ以降いつまで、新し い冬になる前のいつまで中央小学校のボイラーは使用し続けていたのか。最終の使用月日がわかれば 教えていただきたい。

○教育委員会生涯学習部長(小林 良一)

・ 今回、ボイラーの試運転をしたということは確認しているが、大変申し訳ないが、今年3月、4月、 春先いつまで使用したかということは確認していないので、今、確認をさせていただきたいと思う。

昌之委員

(8)

・ いずれにしても4月いっぱいだとか、あるいは場合によっては5月に使用されたかもしれないが、 使用停止した後に、学校側に伝えるという話だったと思うが、そのことは行われたのか。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ 工事を実際にやろうとする時に学校に伝えようとしていたので、ストーブが使わなくなったという か、ボイラーを使わなくなった時に伝えようとは思わず、工事をやろうとする時にお伝えしようと思 っていた。

昌之委員

・ 新聞報道等によると、煙突の新設工事が発注から工事完了まで2カ月程度要するため、暖房が停止 してから行う予定だった。それがずれ込んでしまったという報道があった。とすれば、少なくとも7 月、8月には曲がりなりにもストーブをたくということは考えにくい。したがって、いずれかの時点 で煙突の新設工事に取り組むことが必要だったと思う。このような問題が発覚する前、そういう認識 は持っていたのか。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ 本来であれば、ボイラーを停止した段階で学校側にも伝えるべきだったわけだが、その辺の認識の 甘さで、工事を着手するときに伝えようと私は思ったところである。

昌之委員

・ そうこうしているうちにまた寒さが来た。そしてまた、そのままの状態でボイラーを使用し始めた ということでよろしいか。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ 工事をやろうということで進めていったわけだが、ボイラーを使う時期というのはそれぞれ気候に よって異なるので、結果的にはこの時期にはなってしまったのだが、そういうことで進めていこうと いう気持ちではいた。

昌之委員

・ そうすると、今年1月にアスベストが含有されているのが確認されたと。その後いろいろあったけ れども、何とかボイラーを使わなくなった時点で新築工事をしたいと。だけれども、2カ月程度かか るからということで、ずるずるずると来てしまって、また新しいシーズンを迎えて、暖房ボイラーを 使うことになってしまったという経過が読み取れる。そうなると、根本原因はどこにあったのかとい うことなのだが、まず一つにはアスベストに対する認識の甘さ、この問題を教育委員会としてどのよ うに、本当に一人一人が考えていたのかという問題と、担当課長なり担当者が自己判断というか、そ この中で問題の処理をしようとしたのかどうかなのだが、組織的な問題とこの2つの大きな問題点が 浮かび上がって見えてくる。こうした中で、アスベストに対する危険性の認識の甘さという言葉なの だが、実際にこのように石綿障害予防規則が改正された、こういう法律ができたりとかという背景は 当然皆さん御存じかと思うが、これまでの長い歴史の中で多くの尊い人命が失われていったわけであ る。これに対して、特に教育委員会としては子供を預かる立場から命を大事にしなければいけないと いう中で、余りにもこの認識がずさんすぎるのではないかと思っている。今年の1月の時点と今現在、 このような問題が広がってきた中で改めてアスベストに対しての認識をどのように考えているか。

○教育委員会生涯学習部長(小林 良一)

(9)

・ まず、今回の件であるが、本来であれば1月に判明した時点で即座に飛散防止対策、濃度測定、対 策工事などを講ずるべきだと私は考えていた。今回の件、健康被害の恐れもある大変重要な件である と私は考えている。こうした中で、担当課の中で協議をし、担当課長の判断もあって、そこには今、 担当課長のほうから話をさせていただいたけれども、アスベストの危険性に対する認識の甘さがある ということであり、そういったことが今回の対応の不備につながったものと考えている。そうした中 で、教育委員会としては担当課内だけの問題ではないと考えており、報告がなされなかったことにつ いては、教育委員会全体の問題であると考えており、今後、教育委員会、施設課、それ以外の職員に 対して、十分連絡等の徹底をするように徹底をし、今後このようなことがないように、再発防止に努 めてまいりたいと考えている。

昌之委員

・ ぜひ、その辺の認識を新たにしていただきたいと思う。

・ 今年9月に文科省に提出したアスベストの状況調査報告において、断熱材の劣化はないと、事実と 異なる報告が出されたと報道にあった。なぜ、事実と異なる報告が出されたのか。その経緯を伺いた い。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ 国に対する資料の提出の際には、私のところに来た時に書類的には間違いがあったと発見できずに、 そのまま私は決裁して、上のほうに回してしまった。そして後ほど、国に対しては訂正をさせていた だいたということである。

昌之委員

・ まさにここが組織の問題があぶり出されたのではないかと思う。個人の問題ではなくてあくまでも 組織の問題であると、先ほどから答弁があった。まさにこの1点をどうすれば防げるのか、この辺の ことが今後の組織のあり方につながっていくと思う。これに対しての善後策はどのように考え、見直 しをされたのか、されようとしているのか。

○教育委員会生涯学習部長(小林 良一)

・ 今回の件は、報告をなされていなかった、そして決裁書類においても確認をできなかったというこ とである。なので、私どもとすれば、職員の意識改革について、何か重要な案件が起きたときには教 育委員会の中で意思疎通を十分に図りながら進めていく必要があると考えており、職員の連絡、報告 といったことも含めて、十分に公務員としての意識を持つように周知してまいりたいと考えている。

昌之委員

・ 今回の件をしっかりと受けとめて対応していただきたい。

・ 保護者の方たちは自分の子供、そしてまた近隣の住民の方たちも同じような不安を抱えているので はないかと思っている。これらの声に真摯に受けとめて対応していただきたい。このことをお願いし て終わる。

茂木 修委員

・ お二人の質疑で大分わかったのだが、まず、そもそもこの石綿障害予防規則が改正になった背景は 皆さんおっしゃったとおりだと思うが、これのどこの部分、第何条なのか。

○教育委員会生涯学習部長(小林 良一)

(10)

・ 平成26年6月1日から改正の石綿障害予防規則が施行されたところであり、その改正の概要として は、石綿を含む保温材、耐火被覆材、そして断熱材の措置、建材の中で、損傷や劣化などで石綿の粉 じん発散の恐れがある場合には、建材の除去、封じ込め、囲い込みが必要になるということである。 条文は第10条の第1項が改正になったものである。

茂木 修委員

・ 先ほど来、答弁を伺って、やはりこれはあまりにも業務の遂行に緊張感がなさすぎる、認識が甘す ぎると言わざるを得ない。ましてやお子さんの大事な学校環境の中での出来事であって、関係者の方 は細心の注意を払っていかなければいけないのは当然ではないか。保護者だとか教師の問題ではない。 社会全体が将来ある子供のことを考えていくという姿勢があればこんなことにならなかったと思う。 その上で、改正されて、調査をしたと。この調査をしたのは、独自にやったのか、それとも文部科学 省からこういうふうにやりなさいという指導があったのか。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ 平成26年3月に石綿障害予防規則が改正され、6月から同規則の規制対象としてこれまでの吹き付 けアスベスト等に加え新たに石綿を含有する張りつけられた保温材、耐火被覆材、煙突用断熱材が追 加された。国からは、そうした法令の改正を勘案して、平成26年7月14日付けで、学校施設等におけ る石綿含有保温材等の使用状況調査についての通知があり、その後、8月から学校施設、公立社会教 育施設、公立社会体育施設、公立文化施設について順次、調査依頼があった。施設課内において協議 を行い、国から示された調査要領を踏まえ、調査を決めたところである。

茂木 修委員

・ 11月に中央小学校の剥離が見つかった段階で、校舎が昭和47年建設、その建設年から剥離をした断 熱材にアスベストが含有していることは想定されるのではないか。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ 通常、アスベストに関しては、年代別に何が使われていてということで、この年代であればアスベ ストが入っているというのは推測はされる。ただし、いずれにしても、私どもで最終的には、分析結 果を調査に出すということでチェックをしている。

茂木 修委員

・ そこに一つ問題があると思う。さっき言ったようにお子さんがいらっしゃる、毎日生活をしている 学校環境の中での話。調査をするのは当たり前の話で、調査をして出た結果に対して対応するのは当 たり前である。ただ、剥離をしていたと発見した段階で、もしかしたらここにアスベストが含有して いるかもしれないという想定ができた。その段階で本来であればとめなければいけない話である。こ れは重要な判断である、ある意味では。他の施設にもかかわる判断なので。そういうことを教育委員 会全体として協議しなかったということには非常に大きな問題があると思う。これは一個人の問題と いうより教育委員会という組織の問題である。常日頃、重要だから報告するとか、重要でないから報 告しないという、そういう組織はない。その辺の認識はどうか。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ やはり本当に私の認識が甘かったと思っている。それによって多くの方々に不安を与えたことは本 当に申し訳ないと思っている。

(11)

茂木 修委員

・ 課長はそうおっしゃって当然、担当課としてそうおっしゃるが、私は教育委員会全体の問題だと思 う。ふだんからさっき言ったように、重要でないから報告しないという組織はないということである。 長は全ての報告を受けておかなければならないと思う。そもそも重要か重要ではないというのは誰が 判断するのか。そこに大きな問題があると思う。剥離していない断熱材は本当に大丈夫なのか。剥離 していなければ健康被害がないということに間違いはないか。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ 私どもで国からの調査方法等を見ながら、調査をしている。建物の年代を調べながら、私どもの係 員が行って調査をしている。

茂木 修委員

・ これはいつ劣化するかわからない。だから、例えばどういうスパンで調査していくことになってい るのか。決まっているのか。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ 国への報告については、平成26年度に報告は終わっている。今後は、まだ煙突内にアスベストを含 んだ断熱材があるので、それは定期的に点検をしていきたいと思っている。

茂木 修委員

・ 定期的にやるのは当然である。もう少し検討して、建築年数の古い順から改修工事を進めるという ことも検討してはどうか。

○教育委員会生涯学習部長(小林 良一)

・ アスベストを含有している施設が中央小学校以外に全部で24施設ある。現時点では劣化なしという ことであるが、今後、当然劣化する恐れがあるので、私どもとすれば、その対策について検討してい きたい。その中で特に調理場の関係については、落下すると給食が中止になるという大きい影響があ ると思っているので、そちらの施設について早急に囲い込み等の対策を検討し、実施してまいりたい と考えている。

茂木 修委員

・ しっかり考えてほしいと思う。

・ 今後、さらに校舎の中の調査もされるということだが、多目的教室か、されるということになって いる。この調査結果を見ると、屋外はボイラーを使用している時と使用していない時と測定値が変わ ると思うし、屋内についてはボイラー室、廊下のほうが若干数値が高いということも考えれば、当時、 一般教室への影響はなかったとは言い切れないと思うが、どのように考えているか。

○教育委員会生涯学習部長(小林 良一)

・ 今回、屋内で2地点調査をさせていただいている。それはボイラーが入っている機械室と機械室の 手前の廊下ということで、2カ所実施している。この2カ所を実施したのは、今回、ボイラー(後刻、

「煙突」に訂正)に起因をするものであるから、より近い箇所でその影響が大きいだろうということ で実施をした。実は、昨日の保護者説明会の中で、3階のプレイルームが煙突の吐き出し口より上に あるのだが、そのそばに窓があるということを伺って、そこについても今回、濃度調査を実施したい と考えている。そうした今回の調査結果を踏まえながら、もし例えば数字が上昇するとか、今後必要

(12)

と考えた場合には学校内、調査箇所をふやして対応してまいりたい。今回、11月中に今一度調査をす る予定であるので検討してまいりたい。先ほど私は、起因はボイラーと申し上げたが、起因は煙突と いうことなので、申し訳ない。

茂木 修委員

・ 先ほどの島委員の質問でちょっとわからなかったのは、文部科学省に報告する時は、報道によると、 その報告する人と、実際決裁というか、報告書を書いた方は誰だったのか。なぜ、そういうことにな るのかなと思っていて、担当の職員が書いて、それを課長が決裁をしてということか。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ この決裁については、担当者が作成し、係、主査がチェックをして、私に上がってきて、私が最終 的にチェックしきれないというか、見逃してしまったというのが原因で、そのまま次長、部長という 形で決裁が回ってということである。

茂木 修委員

・ 最大のあれは子供の健康被害である。アスベストの影響によって発症されるとしても十数年、20年 とか、15年とかかかるということで、この間、保護者も当事者の子供も一定程度不安は残る。だから、 これは将来にわたって追跡調査は難しいと先ほど答弁があったが、教育委員会は、その子供たち、も しくは保護者のさまざまな相談に乗ってあげるという体制をとってあげるべきだと思う。何もなけれ ば一番いいのだが、万が一、発症した場合にそれが起因しているのかどうかというのが大きな問題に なっていくわけで、教育委員会は将来にわたっての責任ある姿勢を貫いていくということを考えてい かなければいけないと思うが、その辺についてはどのように考えているか。

○教育委員会生涯学習部長(小林 良一)

・ 今回の案件、お子さんの健康にも影響を及ぼす可能性のある非常な重要なことであり、保護者説明 会の席上でも健康被害に対する質問、要望が数多く出された。今、私どもこれから再度、測定調査も 実施するし、ボイラー稼働時のアスベスト濃度の状況についても推定ができないかどうか関係機関に も伺ってまいりたいと考えている。そうした結果も踏まえながら、例えば、保健所といったところと も今後相談をしながら、どういった取り組みができるのか、検討させていただきたいと思う。

茂木 修委員

・ その専門機関はどういうところを想定しているのか。

○教育委員会生涯学習部長(小林 良一)

・ 専門機関として想定されるのは、例えば、高等教育機関だとかそういうことを専門的に、病院等々 もあるので、例えば労災病院などもあるので、そういったところにも照会させていただきたいと考え ている。

茂木 修委員

・ しっかり検討されて、調査もしていただきたいと思う。ただ、最終的にどういった結果が出ようが、 保護者やお子さんの不安というのは払拭されるものではないと思う。そういう意味では将来にわたっ てしっかりそういったものに誠実に対応していっていただきたいということを要望して終わる。

小野沢 猛史委員

・ 大分、内容的にわかってきたと思うが、なお不明な点があるので質問させていただきたいと思う。

(13)

・ 今回、規則の改正によって調査をしたと。調査の結果、これは斉藤委員に対する答弁だったと記憶 しているのだが、24施設、小学校7校、中学校11校、社会教育施設が6施設。それで、問題となって いる材料が使用されているということが判明したということで間違いないか。そのうち8施設云々と いった答弁もあったように記憶しているが、そのうちの8施設とはどういう意味だったのか、もう1 回確認させてもらいたい。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ 8施設は調理場である。

小野沢 猛史委員

・ 規則が改正になったということだが、これがどのように改正になったかということは先ほど茂木委 員が質問をされて、そのことに答弁された内容、これも私の聞き違いだったら指摘してほしいのだが、 こういった材料が使用されていないか、まず調査をするようにということ。その上で施設にこういっ た材料が使用されているということが確認できたら、これを除去するようにというような通知だった というふうに私は答弁を聞いていてそう理解したのだが、それで間違いないか。もう少しその辺、も し間違いがあれば改めて答弁をお願いする。

○教育委員会生涯学習部長(小林 良一)

・ 今回の石綿障害予防規則の改正により、これまでの吹き付けアスベスト等に加えて新たに石綿を含 有する張りつけられた保温材、耐火被覆材、断熱材が規制対象となったということである。その件に 関して、国の調査の中で、飛散防止対策として、劣化・損傷等を確認した場合は、専門業者等に相談 の上、直ちに飛散防止のための応急措置を講ずるとともに、引き続き速やかに除去、封じ込め、囲い 込みの措置を講ずることということで、学校施設等における石綿含有保温材等の使用状況等調査実施 要領ということで通知をされている。

小野沢 猛史委員

・ その剥離が確認されたら対応しなさいということだけという理解でよいか。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ 劣化・損傷を確認した場合には専門業者等に相談の上、直ちに飛散防止のための応急措置をとるよ うにすると。そして引き続き速やかに除去、封じ込め、囲い込みなどの措置を講じるということにな っている。

小野沢 猛史委員

・ いずれもそういった材料が使われている施設というのは、相当年数も経過していて、先ほど昭和47 年とか昭和48年とかという答弁もあったが、相当古い時期に使用されたものだということである。文 科省の通知は、読み方によっては確かに剥離が確認されたらと読み取れるが、それだけではなくて、 そういうものを発見したら、適切に対応しないと。要は、最終的には剥離しないようにとか、一番い いのは除去するのが一番いいということになる。なので、そこには予算のかかることでもあるから、 そうしなさいとは仮に書いていないとしても、一番ベストな選択肢は除去することだということは当 然含まれていると読み取るべきではないかと思う。そういう認識に立てないか。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ 飛散防止対策というのは、除去すること、要するに断熱材を取ってしまうということと、封じ込め、

(14)

封じ込めというのは、断熱材を固化させるという方法。囲い込みというのは、今、中央小学校でやっ ているようにその部分を囲ってしまうという3つの方法があるので、それで今後、選択していきたい というふうになると思う。

小野沢 猛史委員

・ その中で、コストを比較してどうなのか。どの選択肢が一番高くつくというか、費用がかかるとい うふうになるのか。その比較の問題だと思う。実は札幌市が点検費の計上自体を見送ったという新聞 記事を拝見して、その理由は高額が理由だと書いてある。調査自体を見送った。計上しなかった。そ れは当然、調査の次に来る、しかるべき対応をしなければいけない、そのことを含んでのことだと思 う。大変費用がかかるということなので、やっちゃったらそれもやらなければいけないからというこ とだった、これは。函館市がそういうことを考えていたかどうかということは定かではない。それは 後で関連があれば質問をするが、要は費用の問題で、当然そこは封じ込めるにしても、何にしてもそ こに存在する限りはいろんなことが起きて、年数がたてばいろんなことが起きて、いずれ剥離、飛散 という事態になりかねないということであろうと思う。であれば、やはり使用していると確認された ら除去するという選択が一番望ましい、そうあるべきだというふうに思う。その辺は現時点でどう認 識しているか。

○教育委員会生涯学習部長(小林 良一)

・ アスベストの飛散措置の方法だが、除去、封じ込め、囲い込みということで、今回、中央小学校に ついては囲い込みということで実施をさせていただいた。確かに抜本的には煙突自体を除去してしま うというのが後々、最も影響が生じない方法だと思っているが、今24カ所ある。その中に調理場も8 カ所あるということで、私どもとすれば早急に、現在その煙突を、劣化していない状況であるが使用 しているので、そうしたことを改めていきたいと。その際に、費用の問題もあると思うので、そうい ったことも含めながら総合的に検討してまいりたいと考えている。

小野沢 猛史委員

・ 確かに費用の問題もあると思う。応急措置を講じて、その次の段階でしっかりとした、パーフェク トな対応をするというのも選択肢であろうと思う。いずれにしてもそういったことも含めて、当面の 対応ということではなくて、これから先将来に向かって、今ある24の施設全体についてきちんとした 対策を講じると。特に先ほど資料で説明いただいた剥離した場所は、ふつうの人間が見たら全く気が つかない。皆さんが一定の情報と知識と、きっとあるんじゃないかという積極的な目で見るから発見 できたのであって、何となくぼんやり見たのでは、多分全くわからないと思う。なので、定期的に点 検すると先ほどおっしゃっていたが、まさか毎日やるわけにはいかない。1カ月に1回というわけに もいかないだろう。それはある程度専門的な知識を持っている方でないと多分わからないと思う。な ので、当面飛散しないように、先ほど囲い込みという話もあったが、そういう対応をする一方で、そ こはやはり定期的に点検するのは当たり前のことだが、そこは3年とか5年とか一定の期間できちん と除去するという対応を講じるべきだと思う。その辺の費用だとか、いろいろ進め方だとかよく中で 検討して、改めて示してほしいと思うが、この点はどうか。対応していただけるか。

○教育委員会生涯学習部長(小林 良一)

・ 24施設あるということで、計画的に進めていく必要があると考えているので、その対応方針は検討

(15)

して、一定程度検討した時点でお示ししてまいりたいと考えている。

小野沢 猛史委員

・ 先ほど、島委員が質問していたが、昨年の春休みに入る前までは暖房、ボイラーは稼働していたと 思う。もしかしたら4月に入ってからも寒い日が続けばボイラーをたく日があると思う。今期、今年 は気温が下がる、寒くなる日が早い。いつから、例えば中央小学校に限って言えば、ボイラー、もう たいているか。たいてないか。試運転もされたりということもあったと思う。それはいつ試運転をし て、いつから本格的に、と言っても、冬期間と違って、例えば朝ちょっとたいて、とめるとか、厳冬 期とは違うと思う。その辺の状況を教えていただきたい。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ 今、それは学校側に確認したいと思う。

小野沢 猛史委員

・ 先ほど来、いろいろと議論になっているように、ボイラーの稼働状況によっては、飛散の状況、濃 度は変わってくると思う。それも機械室の濃度よりも機械室前の廊下の濃度のほうが高いということ を考えると、やはり結構飛散するということである。図面を見ると、この場所はちょうど体育館の入 り口付近か。結構、児童がこの場所を通る。全ての児童がこの場所を通って移動するということが頻 繁にあると思われる。全児童にもしかすると健康被害が発生する恐れがあると思う。一つは、時期に よっては一番寒い時にはボイラーを全開で稼働させる1月、2月にはこういうレベルではなくて、具 体的にどの程度とはなかなか推測も難しいと思うが、でも間違いなくそういう状況にあったというこ となので、これは大変心配だなと。しかも学校だけのことではなく、周辺の住民、民家もすぐこの辺 は結構張りついているわけである。なので、そういった児童はもちろんのこと、周辺の方々にもそれ なりの説明も必要だと思う。この辺はどのように認識されているか。話を大きく広げようとは思って いない。ただ、健康被害については大変重要な問題なので、最近、ファーストという言葉がはやって いるが、住民ファースト、生徒・児童ファースト、もちろん学校の教職員も含めて、そこはもっと誠 実にしっかりと説明をして、理解を得る必要があると思うが、この点はどういうふうに認識されてい るか。

○教育委員会生涯学習部長(小林 良一)

・ まず先に質問があった稼働日について報告させていただきたい。平成28年4月は20日間、5月も2 日間稼働している。それから今年だが、10月に入ってから稼働しており、10月12日から27日まで計7 回運転している。

・ 保護者説明会は開催させていただいたが、確かに地域の方にも御心配をおかけしていると思うので、 まずは校区内の町会にもお伺いをして、説明をさせていただきたいと考えている。

小野沢 猛史委員

・ 大事なことだと思う。一定の基準があって、その基準未満だから健康には問題がないと皆さんおっ しゃっても、それでは納得しない。特に最近は、専門家がこう言っていると言っても誰も信用しない。 なので、そういうことでは納得できないので、きちんと丁寧に説明をする。そういう努力をする。そ れから、先ほど来、議論になっているが、発症するまでは15年以上かかるというようなことらしいが、 追跡できないということではなく、そのことは常に意識して、何かあれば、その後の生活の状態がわ

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からないから、このことではなくて別なことに原因があるということも長い人生の中であるかもしれ ない。少なくても、15年以上、例えば20年といった期間については、こことの因果関係は推測される ということになるので、教育委員会がそこをずっと追跡してということは難しいかもしれないが、相 手は覚えている。覚えていていただいて、そういうことがあれば申し出ていただいて、市としてきち んと対応するという体制をとってほしいと思うが、この点はいかが。

○教育委員会生涯学習部長(小林 良一)

・ 濃度の測定調査も実施させていただくということで、それからボイラー稼働時のアスベストの状況 についても、専門機関等々に問い合わせもさせていただきたいと考えている。そうした結果も踏まえ ながら、例えば、医療機関であると保健所等とも協議をしながら、今後の対応策については、検討さ せていただきたいと考えている。

小野沢 猛史委員

・ 将来にわたって本人から申し出があれば、あるいはそういうことがあれば申し出てくださいという ことをしっかりPRして、その時に対応するという姿勢を示してほしいと思う。その時にどうするこ うするという話はその時になるのだろう。状況に応じてそういった相談をさせていただくということ になるが。今その姿勢をしっかり示しておかなければ、何となくうやむやに終わって、5年10年たっ て関係者がみんないなくなって、何かわけがわからなくなったということになってしまう。公害問題 などでいつも問題になっている。国は、その時はなんでもないと、責任はないといろいろ言うのだが、 後になったら必ずそれは間違いでということになる。そういう歴史がある。なので、そこはしっかり 誠意を見せると。何も起きなければそれにこしたことはない。誠意を見せて、行政として責任体制を しっかりと明確にする、対応するという姿勢を示すことは大事だと思う。保健所と相談しても、らち があかない。保健所は何も相談相手にもならない。当事者としての教育委員会が今回の対応のまずさ、 不手際にきちんと責任をとるという形で、そういう姿勢を示すということが大事だと思うが、その点、 繰り返しになるが、教育長どうか。そこは姿勢を示さなければ、怒りはおさまらない。大事なところ だと思う。

教育長(山本 真也)

・ 再度の御指摘であるが、確かに健康被害というのはアスベストの場合、15年あるいはもっと長い潜 伏期間を持ちながら、発病が考えられるので、その間における子供たち、現在の子供たちの状態とい うのがどういう変化をもたらし、そしてそれが本当にそのことに起因するかどうかも含めて実際、私 どもも承知をしていかなければいけないことであると思う。ただ、一人一人追跡調査のような形が取 れるかというと、それは現実的に難しい部分があるかもしれないけれども、申し入れをいただくなり、 あるいは自分の体の変化と過去の状態を照らしたときに、何らかの心配がある方は御相談をいただく、 そしてその相談にしっかりと対応するという体制は、常時とっていきたいと思っている。

小野沢 猛史委員

・ 何かあったら、原因はここにある、推定されるということだけで十分だと私は思う。今、教育長に おっしゃっていただいたので、しっかりそういう対応を将来もとって、教育委員会のスタンスとして そこはちゃんと引き継いで、15年、20年先までしっかり対応できるように体制をとっていただきたい。

・ 先ほど施設課長がおっしゃったが、1月の寒い時期にボイラーを止めて云々とか大ごとである。で

(17)

も、そうすべきであったと思う。現実にそうせずに時間が過ぎて、夏休みにやろうという考えであっ たとおっしゃっていた。実際にやらなかった。例えば、段取りもあるので、その時になって急にとは いかないだろうから、夏休み、7月の下旬か、そうするとその1ヶ月前からとか、2ヶ月前からとか、 というところからアクションを起こしていくことになるのだが、それは残念ながら実際にはそういう アクションが起きなかった。当時、この問題を発見したときに。その前に話しておくが、24施設、こ の施設の施設長がそれぞれいらっしゃるかと思うが、学校なら学校長。お宅の学校では、お宅の施設 では、こういった問題となっている材料が使われていると、今後対応するということは、もちろん知 らせているか。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ 今の24施設にはまだ知らせてはいない。今後、情報提供していきたいと考えている。

小野沢 猛史委員

・ 速やかに知らせていただきたい。知ったからどうなるというものではないが、施設の関係者がその ことを意識して、施設の管理運営に当たるということは大事なことだと思うし、いろいろなことを考 えると思う。当事者としてのそういった意識というか認識というか、そういうものを持っていただく という意味でも、情報提供は速やかにしていただきたい。みんなで情報共有をするということは今一 番大事な仕事、作業であると思う。よろしくお願いする。

・ 夏休みにやろうと思ったが、結局やらなかった。この問題というか、中央小学校で問題となってい る材料、資材が剥離しているということを発見したのが去年の11月だったか。調査結果が判明したの が今年の1月。その時にこの件についてどう対処するかということについて、当然、まずは施設課の 中で職員何人いるのか、施設課の構成はわからないが、関係する職員で集まって、どうするかという ことを議論し、ベストな選択肢を決定されたと思う。その時に、どういうふうに決定したのか。課長 に預けたとか何か、課長がはっきり指示しなかったとか何とかって、そんな新聞記事もあるが、そう いうあやふやなことではなくて、組織としてどのように意思決定したのか。組織として夏休みにやる と意思決定したのか。中には直ちにやらなければまずいのではないかという意見もあったと思うが、 どういうふうに議論して、どんな意見があって、最終的にどうすると決定したのか。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ 平成28年1月付けの調査表、最終的に1月20日に、アスベストの分析表を私どもが受け取り、その 判明した時点で、本来であれば、飛散防止措置を講ずるべきというふうに思ったのだが、それは実施 しなかった。それでまた、新たな煙突を設置することを実施した場合、発注から工事完了まで2カ月 程度を要することが見込まれることから、暖房シーズン終了後、翌年度、平成28年度に工事を発注す るということを考えていた。夏にはやろうと考えていたが、結果としてこの時期までずれ込んだとい うことである。そのことは課の中で決定したものである。そのことによって、本当に皆様に御心配を かけたことは本当に申し訳なく思っている。

小野沢 猛史委員

・ 人間なので誰でも間違いはある。しょっちゅう判断を間違えて私もいろんな方に迷惑をかけること がある。なので、そのこと自体をとらえてどうこうという気は全くない。むしろ今後、こういうこと は起きてほしくはない、起きてはいけないと思うので、なぜこうなったのかをしっかり検証する必要

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があるという気持ちで質問させていただいている。課としての意思決定というのは、そこもちょっと、 本来であれば云々という答弁をされた。本来であれば直ちに飛散防止の対策を講ずるべきだというふ うに、そういう意思で課の中ではまとまったのか。本来であればそうすべきだったのだが、課の中の 意思としては、それは後でやろうということになったということか。そこをもう少し明確にしてほし い。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ ボイラーを使わなくなった段階で工事をしようということで、私が最終的に判断をした。

小野沢 猛史委員

・ 課の中で直ちにやるべきだという意見もあったと思う。ちなみに施設課の職員は技術職か。差別す る発言ではないのだが、今起こっていることに対してどう評価するかというのは、私なんか知識のな い人間だったらよくわからない。なので、何となくそんなに慌てないで、あまり学校の影響のない時 期にやればいいんだみたいに考えてしまうかもしれない。でもそこで専門的知識なり、いろいろとそ ういうことがどういう影響を及ぼすかということに対する見識を持っている方、技術職が必ずしもそ ういうノルマが高いとか、事務職が低いとかというふうに決めつける気はないが、そこはやはり知識 の深さというか、情報量の多さというか、ちょっと違うような気がするのだが、施設課というとそう いう職員が多いのかなとか、確か昔の課長は建築士とか、今の課長はどうかわからないので質問して いるのだが、そういう議論がもう少ししっかり深められるというか、そういう必要があったのではな いかと思うのだが、何となしにそうしようかという話になったのか。ちょっとそれは考えにくいのだ が。そういう答弁だから仕方がない。何度聞いても同じ答弁になるのだろうから。今後は、先ほど島 委員からも茂木委員からも質問されていたが、課の中での情報共有ではなくて、重要であるか重要で ないかということも含めて、誰が判断するのかという発言も先ほどあった。そういうことも含めて考 えると、そういう問題は一つ一つ報告をして、情報を共有してみんなで判断するということがあるべ きなのかなと思う。そういう組織の運営のあり方、意思決定のあり方等々、これを機会に、これは教 育委員会だけの問題ではないんだろうと思う。しっかりと対応してほしいと思う。

・ 国に対する報告書にそうした材料は使用していないみたいなことの報告書をあげた。それはいつそう いう報告書を書いたのか。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ 国への提出は決裁日、平成28年9月27日である。

小野沢 猛史委員

・ その報告書を書いたのはいつか。提出したのではなくて、報告書を作成したのはどなたか。これは 大事なことなので。書いた職員はもともとアスベストが剥離していると、材料が剥離しているという ことを確認されて、課の中で協議をして、一定の方針を決めたという中にはいらしたのか。例えば、 4月に異動で来たとか、そのことには加わっていない職員が書いたとか、その辺を説明していただき たい。

○教育委員会生涯学習部施設課長(秋元 裕志)

・ 書類上、9月23日に起案をしているので、その前に書類を作成をしているということである。起案 者については、もともと私どもの課にいた職員である。当然、アスベストの調査をしている職員であ

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